文化複合施設から文化共創施設へ

ミリカローデン

ミリカローデン那珂川(以下ミリカ)は、福岡市に隣接する那珂川市に約30年前にできた文化複合施設です。老朽化や設備更新に伴うリニューアルにあたり、時代の変化にも対応した新たな公共空間のあり方が問われました。そこで目指したのが、「文化複合施設」から「文化共創施設」へ。多様な市民がいきいきと活動できる場、市民一人ひとりの居場所として生まれ変わるためのビジョン策定に取り組みました。
メンバーには、ミリカで働くスタッフをはじめ、大学や設計事務所とともに、建物だけでなく、人々の関わり方を含めた新しい施設づくりを目指した会議「ミリカのミライ」を立ち上げ、約1年間ワークショップや議論を重ねました。

Team
Member
古森弘一設計事務所 / 九州大学田北研究室 / テツシンデザイン
Architect
古森弘一設計事務所
Vision Book & Sign Design
先崎 哲進
山田 萌生
青井 良恵
吉川 颯
Workshop
株式会社ホーホゥ
Client
那珂川市

BACKGROUND

図書館、文化ホール、生涯学習センターが一体となったミリカローデン那珂川は1994年に開館後、老朽化が進んでいることからリニューアル計画が検討されました。
プロポーザルにより建築設計に古森弘一建築設計事務所が選定され、弊社にサイン計画の声がかかりました。サイン計画は、場の機能を伝えるもの。サインデザインを行う前に施設が果たすべき新たな公共的役割や場所・機能の再定義する必要があります。そこから那珂川市のアドバイザーである九州大学の田北研究室が参画し、地元のまちづくり事業者である株式会社ホーホゥが市民とのワークショップを開催するなど、ミリカのビジョンづくりが始まりました。

APPROACH

市民とつくる施設「文化共創施設」を目指して

ミリカローデン那珂川のリニューアルプロジェクトは、「建物を新しくする」だけでなく、「地域とつながり、文化を育む新たな公共施設として再定義する」ことが目的。
その実現に向けて、「場と機能」「運営体制と人材」「コミュニティと市民の巻き込み方」をテーマごと、段階的に会議を重ねました。株式会社ホーホゥの坂口麻衣子氏がワークショップを担当。学生や親子が中心に集まりました。

株式会社ホーホゥの坂口麻衣子氏がワークショップを担当。学生や親子が中心に集まりました。

VISION

わくわくのたね ミリカの庭で育てよう

新しいミリカは、那珂川の歴史や文化、さまざまな活動を丁寧に積み上げながら、利用する市民とともにつくっていく「文化共創拠点」をめざします。
出会う、学ぶ、共に育む、ミリカを利用する日々からたくさんの気づきや発見が生まれて、いつか「こんなこと、やってみたいな」という気もちが芽吹けば、施設やサービスを活かして育ててもらう。市民の声や行動が心地よくつながることによって、豊かな市民活動の場になります。
シンボルとなる「ミリカの木」を中心に地域に開かれた「ミリカフェ」、10代のための「ティーンズルーム」、何でも相談できる「みんなのカウンター」など、空間の随所に関係性づくりを行う機能が誕生。運営面では、新たに「コミュニティ事業」として、施設と市民、市民同士をつなぐ役割を担います。

OUTPUT

サイン計画では、「ミリカのミライ」からビジョンから導かれた施設の機能を名称に込め、施設全体を新しいミリカへと再生しました。